「インスリン注射は痛いし面倒だ」「インスリンを始めると、もう
手遅れの状態だ」と思っていらっしゃる方がいるかもしれません。
現在では注射器や注射針の改良も進み、手軽にほとんど痛みなく
インスリン注射ができます。血糖値が高いことを長く放置するよ
りは、食事・運動療法や経口薬による治療とあわせてインスリンを
積極的に使って血糖値を下げることが、糖尿病の合併症の予防につ
ながると考えられており、早めにインスリンを開始することは
糖尿病の治療として普及しつつあります。
また糖尿病がうまく治療されていない時には、「糖毒性」と言って
飲み薬の効き目が悪いことがあり、一時的にインスリンを使って
血糖を下げると、その後は飲み薬でも糖尿病の治療がうまくいくこ
とがあります。
このようにインスリンは糖尿病の治療で日常的に使われています。
◇ どのようなインスリンを使うのか
人間のインスリン分泌には、24時間ほぼ一定量を出し続ける基礎
分泌と、食事などを摂ったときに出てくる追加分泌の2種類があり
ます(図1)。
糖尿病の型や原因によって血糖の上昇するタイミングは違うので、
さまざまな種類のインスリンを組み合わせて、基礎分泌や追加分泌
もしくはその両方を補うことがインスリン治療の原則です。
この目標のために、さまざまなインスリンが作られています。
追加分泌を補充する目的では、注射後すぐに効き始める「超速
効型」や、30分ほどで効果を現す「速効型」が使われます。
追加分泌を補うためには半日から24時間効果が持続する「中間型」
「持効型」といったインスリンが使われます。
「超速効型」あるいは「速効型」と中間型をあわせた「混合型」
製剤もあります。
図2にあるように今ではインスリンの多くがペン形の注射器で
使われ、簡単にうつことができます。
インスリンを使う際に、1つの理想は基礎分泌の補充に1日1回、
そして3度の食事のたびに追加分泌を補う目的で注射をすること
があります。
表にあげるようなインスリン注射が絶対に必要な場合には、その
ような「4回打ち」が行われることが多いのですが、インスリンの
使い方はそれに限りません。
追加分泌を補うために1日3回の注射だったり、「混合型」製剤を
使って1日2回の注射をしたり、飲み薬と組み合わせて追加分泌を
補うインスリンを1日1回だけ注射することもあります。糖尿病の
原因に合わせて、またライフスタイルに合わせて注射の仕方を
工夫して、血糖を下げることが目的です。
インスリンを使うことは必ずしもライフスタイルを窮屈にするもの
ではないのです。
食事や運動、それに他の薬剤とうまく組み合わせてインスリンを
使い、血糖をきちんと下げ糖尿病の合併症を予防したり進行を食い
止めるのが大切なのです。
毎日JP(「毎日らいふ」、2009/2/24)*
posted by ゴールドベル at 08:43|
日記
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